====== カナダバルサム ======
永久プレパラートを作るための[[mountant]]の一つ。
バルサムモミという樹木から取れる天然の樹脂を精製したもの。
[[xylene]]等の溶媒(下記)に溶かして使う。
検体に水分が残っていると白濁するので十分脱水する必要がある。
有機溶媒系封入材としては今のところ最も実績と信頼性がある。
* [[wpjp>カナダバルサム]]
===== 溶媒 =====
古くから[[xylene]]が使われてきたが毒性が強いため代替品がいくつか開発されている。
* [[xylene]] 石油から精製。
* [[HistoClear]] オレンジ由来のd-リモネンを主成分とする。
* [[lemosol]] 上に同じ。
* [[HistoClear ii]] 不明
* [[lemosol a]] ユーカリ、松樹皮由来のピネン化合物を主成分とする。
d-リモネンそのままでもいけるのだろうか?
===== 関連事項 =====
* [[mounting:balsam]]
* [[balsam bottle]]
* [[balsam pipette]]
===== 入手方法 =====
[[xylene]]で溶かしたものが瓶入りで販売されている。
キシロールバルサムと呼ばれていることもある。
[[hazardous material supplier]]から入手するか、
ネットからも購入できる。
* [[https://www.monotaro.com/p/5322/6400/|ケニス プレパラート製作用封入剤 容量25mL]] 前は2,700円だったのだけど、むちゃくちゃ高騰してるなぁ。
|< 100% 50% 50% >|
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|カナダバルサム。左:薬局から購入した関東化学のもの、右:ケニスのやつ。||
===== 保管方法 =====
購入した商品は[[wide mouse reagent bottle]]のような中栓付きの容器にしまわれているが、
この瓶は[[xylene]]が漏れやすくてそのうちアメのように固くなってくる。
早めに調整してすぐに使う方を[[balsam bottle]]に予備を[[screw top bottle]]に入れて保管する。
[[balsam bottle]]は高価だしシール剤を塗る必要もあり、頻繁に使わない場合はすぐに使う方も[[screw top bottle]]で良いと思う。
どれが良いかはテスト中。
* [[bottles:leak test]]
* [[balsam bottle:leak test]]
瓶に入れる量。
容器の中に棒を落とし込む場合はあまり多くの量を入れないようにする。
底から1cmぐらい(?)にとどめる。
ピペットで吸い出す場合はある程度多くても良いが、
移動時に傾けてフタに付くと厄介なことになりそうなので、
8分目ぐらいにしておいた方が良いかもしれない。
===== 調整 =====
[[xylene]]等を加えて適当な濃度にする。
固くなっている場合は[[xylene]]を加えて棒で混ぜしばらく静置するということを繰り返す。
薄くなりすぎたら、換気の良い場所でフタを開けてキシレンを飛ばす。作業の際には十分注意すること。
適当な濃度になったら使い捨てのピペットなどを使って
[[balsam bottle]]と[[screw top bottle]]に移す。
濃度。
私はかなり薄めに調整している。実験中。
表現が難しいがサラサラな感じ。動画?
===== 滴下ツール =====
バルサムを[[slide glass]]に滴下するためのツールについて。
[[balsam bottle]]に棒が付属してきてこれを使うらしいのだけど、どう使うのかよくわからない。
[[pipette]]の方が量が調整しやすいし多く落としたときに吸い取れるので良いと思う。
一時期、小さなポリスポイトを改造したものを[[balsam bottle]]に落とし込んでいたが、
[[pipette tip]]がとても安いのでこれを使い捨てる感じで使うのが良いかもしれない。
開発中。
===== 参考文献 =====
~~REFNOTES~~
===== Backlinks =====
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===== TODO =====