dewaxing
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
| 両方とも前のリビジョン前のリビジョン次のリビジョン | 前のリビジョン | ||
| dewaxing [2026/03/17 03:58] – Konajirami-ya | dewaxing [2026/05/18 05:31] (現在) – Konajirami-ya | ||
|---|---|---|---|
| 行 1: | 行 1: | ||
| ====== 脱ロウ ====== | ====== 脱ロウ ====== | ||
| - | <WRAP tdl right 40%> | + | <WRAP tdl right 40%> |
| - | 蝋物質が残っていると生物顕微鏡で奇麗に見えないので、これを取り除く。 | + | 脱ロウ処理 |
| - | 蝋物質は[[:xylene]]や[[:d-limonene]]で溶かすことが出来る。 | + | </ |
| - | それに脱水剤の意味で少量の[[: | + | 蝋物質を取り除く処理。脱脂も兼ねる。 |
| - | 常温ではすごく時間が掛かりそうなので80℃程度の湯煎にする。 | + | 蝋物質が残っていると奇麗な標本にはならない。 |
| - | 順序としては[[: | + | |
| + | 文献に載っている方法では[[xylene]]と[[phenol]]の混合液等が使われるのだけど、 | ||
| + | できるだけ安全に処理できるように別の方法を模索している。 | ||
| + | 加温すれば特に[[phenol]]を使わなくても問題無いように思う。 | ||
| + | ただし揮発性が高いので、漏れの少ない[[soaking tube]]を使う。 | ||
| + | 蝋物質が少ない場合は加温しなくても良い。 | ||
| ===== 道具 ===== | ===== 道具 ===== | ||
| - | * 処理容器。2mL程度の[[: | + | * [[soaking |
| - | * [[: | + | * [[dewaxing agent]] |
| - | * [[;ethanol]]か[[:ipa]] | + | * [[etoh:99]]。[[:ipa]]でも可。 |
| - | * [[: | + | * [[: |
| * 細口と太口[[: | * 細口と太口[[: | ||
| - | * 鍋と水と温度計とコンロ | + | * [[:hot plate]] |
| ===== 手順 ===== | ===== 手順 ===== | ||
| - | (1) 検体を太口[[: | + | 蝋物質が無いと思われる場合も脱脂の意味もあるので行うこと(加温しない方法で良い)。 |
| + | -> やらなくて良い場合もある。 | ||
| - | (2) 水分を除くため、[[: | + | ロウ物質が多い場合は加温する。 |
| + | 加温する場合は[[soaking tube]]を使う。 | ||
| + | 加温しない場合は[[soaking dish]]で良い。 | ||
| - | (3) [[: | ||
| - | (4) 容器にフタをして、80℃程度の湯煎にする。 | + | ==== 蝋物質が多い場合(加温する) ==== |
| - | 時間は水から入れた場合80℃になった時点でだいたい溶けていると思うが、それから1分ぐらいおく。 | + | |
| + | (1) 前処理が[[maceration]]や[[acidification]]等脱水されていない場合は、[[dehydration agent]]で2回ほどすすぐ。容器のフタなどについた水分も拭っておく。 | ||
| + | |||
| + | (2) 検体を[[: | ||
| + | その後溶媒を細口[[pipette]]で慎重に[[decantation]]する。 | ||
| + | |||
| + | (3) [[dewaxing agent]]を100〜500μL程度加える(検体の量とかワックスの量にもよる)。 | ||
| + | |||
| + | (4) [[:soaking tube]]のフタをしめて60℃程度に加温し1時間ほど静置する。 | ||
| + | その後あるいは途中で[[stereo microscope]]で観察して溶けているようだったら終了する。 | ||
| (5) 少し冷ます。 | (5) 少し冷ます。 | ||
| - | 薬液が少なかった場合、どろどろしたグリース状になるので、 | + | [[dewaxing agent]]が少なかった場合、どろどろしたグリース状になりピペットで吸い取れないので、 |
| - | その場合は[[:xylene]]か[[:d-limonene]]を追加して振ればたぶん溶ける。 | + | その場合は[[dewaxing agent]]を追加して振ればさらさらになる。 |
| + | 薄いワックスの膜が見られるようなら、[[dewaxing agent]]で何回かすすぐ。 | ||
| + | |||
| + | |||
| + | ==== 蝋物質が少ない場合(常温で処理) ==== | ||
| + | |||
| + | 加温しないので[[soaking tube]]に移動する必要はないが、 | ||
| + | あまり長時間[[soaking dish]]に置いておくと蒸散してしまうので注意。 | ||
| + | |||
| + | (1) 容器のフタとかに付いている水分をティッシュペーパー等で除去する。 | ||
| + | |||
| + | (2) [[dehydration agent]]を注意深く(検体を吸い込まないように)[[:decantation]]する。 | ||
| + | |||
| + | (3) [[dewaxing agent]]を200μL〜500μL程度加える。容器によっては多めにしておいた方が良いかもしれない。 | ||
| + | |||
| + | (4) 常温で1時間ほど静置する。-> | ||
| + | その後あるいは途中で[[stereo microscope]]で観察して溶けているようだったら終了する。 | ||
| - | (6) 次の工程で使用する容器に[[: | ||
| ===== 注意点 ===== | ===== 注意点 ===== | ||
| 行 39: | 行 71: | ||
| どの薬品も引火性が高いので火災には十分注意すること。 | どの薬品も引火性が高いので火災には十分注意すること。 | ||
| - | ===== 備考 ===== | ||
| - | 溶剤は[[d-limonene]]が入手しやすく、人体への害も少なそうなのでオススメ。 | ||
| - | 容器は耐薬品性、透明性の点でガラス製の方が良いと思うが、 | + | ===== 備考 ===== |
| - | 検体がくっつきやすいことと、 | + | |
| - | 細長いものが多く、[[: | + | |
| - | 試験管より短いダーラム管というものが存在するので、もし購入するならそちらが良いかもしれない(未テスト)。 | + | |
| - | [[: | + | |
| - | 一般的には[[: | + | |
| - | 使用後は中の薬液を排出して乾燥しておいた方が良いと思う。 | + | |
| - | また壊れる前に定期的に交換した方が良いと思う。 | + | |
| - | プッシュキャップ式の[[:microtube]]は少し不安だが、95℃あたりでもフタが外れることはなかったので、80℃前後で使用していればたぶん大丈夫だと思う。 | + | 容器について。 |
| + | [[:pp]]は一般的には[[: | ||
| + | 使用後は中の薬液を排出して乾燥しておいた方が良いと思う。 | ||
| + | また壊れる前に定期的に交換した方が良いかもしれない。 | ||
| + | その意味ではガラス製のフタ付きの小さな[[test tube]]が良いのだろうけど、適当なものが見つからない。 | ||
| <WRAP clear/> | <WRAP clear/> | ||
dewaxing.1773687512.txt.gz · 最終更新: 2026/03/17 03:58 by Konajirami-ya
