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カナダバルサム
永久プレパラートを作るためのマウントメディアの一つ。 バルサムモミという樹木から取れる天然の樹脂を精製したもの。 キシレン等の溶媒(下記)に溶かして使う。 検体に水分が残っていると白濁するので十分脱水する必要がある。 有機溶媒系封入材としては今のところ最も実績と信頼性がある。
溶媒
古くからキシレンが使われてきたが毒性が強いため代替品がいくつか開発されている。
- キシレン 石油から精製。
- Histo-Clear オレンジ由来のd-リモネンを主成分とする。
- レモゾール 上に同じ。
- lemosol a ユーカリ、松樹皮由来のピネン化合物を主成分とする。
d-リモネンそのままでもいけるのだろうか?
関連事項
入手方法
毒物劇物取扱店から入手するか、 ネットからも購入できる。
- ケニス プレパラート製作用封入剤 容量25mL 前は2,700円だったのだけど、むちゃくちゃ高騰してるなぁ。
保管方法
購入した商品は広口規格瓶のような中栓付きの容器にしまわれているが、 この瓶はキシレンが漏れやすくてそのうちアメのように固くなってくる。 早めに調整してすぐに使う方をバルサム瓶に予備をねじ口瓶に入れて保管する。 バルサム瓶は高価だしシール剤を塗る必要もあり、頻繁に使わない場合はすぐに使う方もねじ口瓶で良いと思う。 どれが良いかはテスト中。
瓶に入れる量。 容器の中に棒を落とし込む場合はあまり多くの量を入れないようにする。 底から1cmぐらい(?)にとどめる。 ピペットで吸い出す場合はある程度多くても良いが、 移動時に傾けてフタに付くと厄介なことになりそうなので、 8分目ぐらいにしておいた方が良いかもしれない。
調整
キシレン等を加えて適当な濃度にする。 固くなっている場合はキシレンを加えて棒で混ぜしばらく静置するということを繰り返す。 適当な濃度になったら使い捨てのピペットなどを使って バルサム瓶とねじ口瓶に移す。
濃度。 私はかなり薄めに調整している。実験中。 表現が難しいがサラサラな感じ。動画?
滴下ツール
バルサムをスライドガラスに滴下するためのツールについて。 バルサム瓶に棒が付属してきてこれを使うらしいのだけど、どう使うのかよくわからない。 ピペットの方が量が調整しやすいし多く落としたときに吸い取れるので良いと思う。 一時期、小さなポリスポイトを改造したものをバルサム瓶に落とし込んでいたが、 ピペットチップがとても安いのでこれを使い捨てる感じで使うのが良いかもしれない。
開発中。
===== 参考文献 ===== ~~REFNOTES~~