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軟化
検体を強アルカリに浸漬し外皮を残して中の組織を溶かす処理。 透徹ともいう??
個体差があるため処理が済んだものから、掬い上げて精製水に落とす。 常温でも可能だがかなり時間が掛かるので60℃程度で加温した方が早くて良い。 処理は不可逆で、やり過ぎると黒いものが透明になったり斑紋が消えたり外皮が崩れたりするので注意する。
黒い検体は漂白を先に(緩めに)した方が良さそう。 特に丸まってしまう軟弱な個体の場合。 軟化を先にやるとうまく行かないことが多い(漂白時に丸まってしまう)。 黒いと軟化の終了判定が難しいため、やり過ぎてしまうのではと思っている。
関連事項
用具
手順
(1) 検体を処理容器に移動する。検体の️移動参照。 前の工程で同じ容器を使用していたなら単に️排液するだけ。 前の工程が脱ロウの場合はエタノールですすぐ(→不要かも)。
(2) 10%水酸化カリウム水溶液もしくは代替品(後述)を1mL程度加え、設定温度60℃程度に加温し(常温でも可)静置する。 アルカリ溶液の量は容器の漏れ具合にもよるが、ときどき観察して少なくなったら精製水を追加すれば良い。 黒くて丸まりやすい検体の場合常温で薄めのアルカリ溶液を使用する(実験中)。
(3) 実体顕微鏡でときどき観察しながら、 完了したもの(判断基準は後述)からマイクロ平ブラシで掬い上精製水の入った別の容器に落とす。 処理時間は通常は30分から1時間30分程度? リンレイウルトラハードクリーナー 油汚れ用は10%水酸化カリウムと同じように使えるようだ。 アルカリ電解水の場合は6倍程度(再テスト!)の時間を要する。 また加温しない場合も6倍程度(再テスト!)の時間を要する。
(5) 水洗。そのまま精製水に浸けて常温で30分以上静置した後、 精製水を入れ替えてもう30分静置する。
次の工程は酸性化だ。
容器
フタ付きの浅いポリプロピレン製容器が良い。 容量はコナジラミの場合は5mLぐらいが良いと思う。 ガラス性はアルカリに侵されるので使わない方が良いと思うが、文献では硼珪酸ガラス製の試験管が紹介されていたりするので、大丈夫なのかもしれない。 ポリスチレン製の容器も使え、透明度が高いので良いかと思ったが、曇りを防止するのが難しく結局フタを開けることになるのであまり意味はなかった。有機溶剤に溶けるのでやらかすことが多いし。 写真のコンタクトレンズケースは少し漏れ量が多かったり軽くて扱いづらい面もあるが十分使えると思う。
薬液
教科書には水酸化カリウム10%水溶液や水酸化ナトリウム10%水溶液が書かれているが、 これらの固形状のものは毒物劇物に指定されており入手が難しい。 5%以下の水溶液は毒物劇物ではないので、薄められたものが入手できる。 おそらく処理時間はほとんど変わらないように思う(→要詳細テスト!!)。
- 薄い 水酸化ナトリウム 水溶液 1mol/L 3.84% 500mL < SUZUMORI(楽天市場) テストしてないが余計なものが入ってないのでたぶん使える。
リンレイウルトラハードクリーナー 油汚れ用も問題なく使えそう。 主成分は水酸化ナトリウム2.5%と水酸化カリウム0.8%。 ホームセンター等で販売されており入手が容易。
アルカリ電解水も使えなくはないが、気持ち6倍程度の時間が掛かる。設定温度60℃に加温して8時間〜48時間とか。 → いろいろあって短くなった。
終了判定
黒くて丸まりやすい検体の場合は、丸まり始めたら多少黒くても掬う。やむおえない。
黒くて丈夫な検体の場合、いい加減の濃度になるまで行えば良さそう。 その頃には軟化は十分完了しているようだ。 やり過ぎると透明になってしまうので注意。
白い検体の場合、多様やり過ぎても染色するため大丈夫。 あまりやり過ぎないようにすれば良い。
斑紋がある検体の場合、やり過ぎると斑紋が消えてしまうので早めに切り上げる。 ある程度透明になればヨシとし油滴が含まれていても良い。 もし足りなければ後から追加でやるようにする。
注意事項
強アルカリが手に付いた場合は、すぐに水洗いすること。 特に目に入ると失明の危険があるので注意すること。
===== 参考文献 ===== ~~REFNOTES~~


